宗教 religion 2004 8 2
今日(8月2日)の日本経済新聞には、このような記事があります。
「アメリカは、世界有数の宗教大国であることを忘れてはならない。」
確かに、そのとおりである。
しかし、アメリカの宗教は、変わっている。
アメリカの宗教は、純粋なキリスト教とは言えない。
アメリカの宗教は、ユダヤ教とキリスト教が融合して、
結果的に、「大統領教」となっている。
そして、大統領が、実質的に、教皇となっている。
要するに、これは、新しい宗教を作ったようなものである。
しかも、ある人たちは、勝手に、聖書のなかから、
自分に都合のよい部分だけを取り出して、宣伝をしている。
たとえば、「ハルマゲドン信仰」というものがある。
これは、ハルマゲドンという最終戦争が起きて、
最後には、キリストが再臨し、神の国が到来するというものである。
だからこそ、ハルマゲドンが必要であると考えている。
しかし、この際、はっきり言っておく必要がある。
私は、ヨハネの黙示録を、よく知っているが、
ハルマゲドンというような悲劇が起きた場合、
世界で最も被害を受けるのは、アメリカである。
それに、ハルマゲドンというものは、地名である。
私は、ハルマゲドンというような悲劇を阻止したいと思っています。
なぜならば、やはり、アメリカを失うのは悲しいからです。
もちろん、アメリカが、そのような悲劇を強く希望するならば、
私は反対しません。
週刊誌から from weekly magazine 2004 1 7
「ニューズウィーク日本版 2004 1.14」
Perspectives
「テレビ伝道師」
こういう職業は、日本には、ないでしょう。
私は、今から、十数年前に、
テレビ伝道師と視聴率、視聴者数を調べたことがあります。
アメリカは、経済大国であると同時に、宗教大国でもあると思いました。
国際情勢 international affairs 2003 12 24
日本において、国際情勢について書かれた本が多いですが、
抜けていることがあります。
たとえば、アメリカについての記述です。
アメリカは、政治大国、軍事大国、経済大国ですが、
宗教大国でもあります。
アメリカは、宗教国家です。
単純に、キリスト教国とも言えません。
キリスト教とユダヤ教が融合した宗教に近いのです。
これは、「大統領教」とも言えるでしょう。
大統領が、教皇に相当しているのです。
あるいは、これは、キリスト教原理主義と言えるかもしれません。
アメリカにおいて、このキリスト教原理主義は、巨大な勢力です。
そういうわけで、一方の雄であるイスラム教原理主義と激突するのは、
当然の帰結と言えるかもしれません。
次に、ローマ法王(Holy Father)の存在です。
これは、教皇のことです。
この存在は、日本においては、軽視されています。
確かに、バチカン市国は、世界で一番、小さな国ですが、
外見で判断してはいけません。
大きな者は小さくされ、小さな者は大きくされるという言葉があります。
バチカン市国は、言ってみれば、氷山の一角です。
ローマ法王は、宗教家であると同時に、政治家です。
国際政治において、巧みな采配をふるう時があります。
日本の天皇とは、役割が違うのです。
日本において、宗教教育は必要です。
それは、特定の宗教を教えるということではありません。
世界に、どんな宗教があって、どんな役割をしているか、
どんな影響力があるか。
それを教育において、教えるべきです。
これが、日本人が、国際人となるための第一歩です。